「中学校に入ってからの自分」(今田の授業)
「中学校に入ってからの自分」トクメイ(中2)
中学校に入って、変わったこと。変わらなかったこと。なんだろう。
最初は、格好をつけていた。
最初は、自由が素晴らしいんだと、綺麗事をいって、格好をつけていた。自分の入った学校の方針が自由を謳っていたから、それに同調するようにして。そういうことをいって、自分を安心させて、逃げていた。不安なことをみないようにしていた。
そのうち気づいた。自由がいいと思っていたけれど、自由の中で、何をすればいいのかわからない。自由の中に閉じ込められているような気がする。
学校に行く。何かしようとは思った。でも、何もしないで、1日が終わる。なんでもいいから生産的なことをしたい。と思っているうちに、もう夕方。
だから、焦り始めた。というよりも、どうすればいいのかわからなくなってきた。
とりあえず、変わらなきゃ、何かを始めなきゃ。
けれど、変わろうとしても、なかなか変われない。
だから、本を読んだ。なにをすればいいのかわからなかったから、本を読んだ。
人に勧められて、読書をはじめた。今は、部落差別に関する本を読んでいる。知らないことを知ることは、とてもおもしろい。
でも昔は、本を読むのが嫌いだった。
昔から、親に本だけは読め、と言われてきたせいで、本を読むのは重荷になっていた。けれども最近は、本を読んだら、いろいろなことが知れるし、本を読んだほうがいいんだろうなと思うようになった。
それで、今気づいた。
やっぱり1年前の自分とは、少し変わったのかもしれない。少なくとも本を読むようになった。
でも、やっぱり変わってない部分の方が、たくさんある。
明日も変わらない。明後日も変えられない。
その中で、もがきながら、生きていく。